仮設トイレの選び方 特長～用途別に詳しく解説
仮設トイレの選び方 特長～用途別に詳しく解説
仮設トイレは、建設現場やイベント会場、農園、災害時など、さまざまな場面で必要とされる仮設衛生設備です。 しかし、初めて導入を検討する方にとっては種類や機能が多岐にわたるため、『選び方が分からない』と感じることは少なくありません。
本記事では、仮設トイレの基本的な特長から種類、用途別の選び方を詳しく解説します。
仮設トイレとは？ 基本的な特長を理解しよう
仮設トイレとは・・・
工事現場やイベント会場、災害時等で常設のトイレが設置できない場所において、恒久的な建築物に依存せずに一時的に迅速な設置・運用・撤去が可能な仮設衛生設備です。
さまざまな現場において衛生環境の確保は重要であり、適切な仮設トイレの選定が利用者の満足度や安全性に直結します。
仮設トイレが必要なシーン
代表的な運用シーンには以下のようなものがあります。
・ 建設現場や土木工事現場
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・ 観光農園や農場
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・ 工場や倉庫の仮設事務所
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・ 災害時の避難所や仮設住宅
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・ 野外イベントやフェス
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レンタルと購入の違い
仮設トイレのレンタルと購入には、目的や使用期間等に応じて内容が異なります。
レンタルは、イベントや工事現場等の短期間に必要となる場面に適しており、設置・回収・メンテナンスを業者に託すことができるため、手間がかかりません。一方で購入は、自社所有の現場において長期的な使用を希望する場合に適しており、初期費用で設備を整えた後は繰り返し使用できるため、コストを抑えることができます。仮設トイレの選定時には、用途や予算に応じて選ぶことが重要です。
仮設トイレの種類と特長
仮設トイレにはいくつかの種類があり、それぞれの特長と適した運用シーンがあります。
水洗式トイレ
通常のトイレと同様に排泄物を水で流すタイプです。
家庭用トイレに近い使用感で、臭気も少なく衛生的です。ただし、設置時には給排水工事が必要となるため、水道と排水設備が整っていない場所では使用できません。
簡易水洗式トイレ
排泄物を少量の水（約500cc以下）で流し、便槽に貯めて汲み取りをするタイプです。
仮設トイレ内の給水タンクまたは外付け清水タンクから水を流す仕様のため、定期的な水の確認と補給が必要となりますが、水道設備工事は不要で使用することができます。また、便器にはフラッパー弁（臭気逆流防止機能）が搭載されており、臭気漏れを軽減かつ抑制します。
非水洗式トイレ
水を一切使用せず、便槽に貯めて汲み取りをするタイプです。
水道と排水設備が整っていない場所でも簡単に設置して使用できます。だたし、便器にフラッパー弁が搭載されていないため、臭気対策が課題となります。主な使用現場としては、水が使用困難な災害時や短期イベント等に適しています。
快適トイレ（高機能型トイレ）
快適トイレとは、国土交通省が定めた標準仕様に基づいて装備されたトイレです。
建設現場等で快適に使用ができるように洋式便座を採用し、さらに快適性・利便性を重視かつ追及をした労働環境改善に貢献できる高機能型仕様です。
近年はプライバシーや衛生面に問題提起をする建設業界が積極的な取り入れを検討する傾向にあります。
※ 写真は簡易水洗式トイレの仕様です。
FG快適トイレ 汲取（簡易水洗）タイプ 洋式 ｜ 旭ハウスオンラインショップ
設置環境や規模に応じた選び方
仮設トイレの選定時には、環境や運用状況を押さえて選ぶことが重要です。
水道環境の有無
水洗式を検討する場合は、水道と排水設備が整えられている環境かどうか確認が必要です。水道環境の程度によっては、簡易水洗式や非水洗式トイレを検討する必要があります。まずは設置前に現地の環境をよく確認しましょう。
汲み取り環境
簡易水洗式や非水洗式トイレを検討する場合は、事前に汲み取り可能な環境および業者について確認することが重要となります。なお、汲み取りは地域ごとに業者と料金が異なり、各自治体へ問い合わせが必要となるため、事前に該当地域の業者と料金を調べておくと良いでしょう。特に長期的な使用を検討する場合は、定期的な汲み取りが可能かどうかも確認しましょう。
運用規模の把握
他棟数の運用を検討する場合は、設置環境の確認も重要ですが、おおよその利用する人数と男女比についても把握できると良いでしょう。もしも女性の比率が多い可能性がある場合は、男女共用のみではなく、女性専用トイレの設置も検討しましょう。
用途別に考える仮設トイレの選び方
設置現場などの環境にも考慮した上で選ぶことも良いでしょう。
建設現場に適した仮設トイレとは
建設現場では、耐久性・快適性・衛生面・設置のしやすさが重要です。
風雨に強い頑丈な素材で、長期間の使用に耐久できる構造が求められます。また、手洗い設備や網戸や換気扇などの消臭機能付トイレは衛生管理に優れているため、作業員の快適性向上にも繋がります。さらに現場のレイアウト変更時には、設置や移動が簡単な軽量設計で柔軟に対応できるものが良いでしょう。
① 水洗式・簡易水洗式トイレ
水洗式トイレは、家庭用と同様に使用するタイプで臭気も少なく衛生的なため、長期工事や利用者の多い現場に適しています。
簡易水洗式トイレは、少量の水で流した排泄物が便槽に溜まりますが、フラッパー弁が搭載されているため臭気を遮断でき衛生的です。定期的な汲み取りは必要ですが、快適性は非水洗式トイレより高く、短中期の現場に適しています。
「AUシリーズ」に関する商品一覧 | 旭ハウス オンラインショップ
② 快適トイレ仕様
長期間の現場では、労働環境改善の目的で快適性・利便性を考えたトイレの設置で、作業員の健康維持や作業効率向上を図ることも良いでしょう。
特に女性がいる場合は、サニタリーボックスや目隠しフェンス等の設備で配慮することも大切です。
FG快適トイレ 汲取（簡易水洗）タイプ 洋式 ｜ 旭ハウスオンラインショップ
国土交通省の「快適トイレガイドライン」
詳細はこちらからご参照ください。 → 快適トイレガイドライン.pdf
倉庫や工場、事務所に適した仮設トイレとは
倉庫や工場、仮設事務所では、半常駐的な利用が多いからこそ使用時には来客や従業員の快適性が求められるため、水洗式や簡易水洗式トイレの洋式が適しています。
また会社事務所で使用する場合には、快適性・衛生面を重視するユニット型トイレもお勧めです。
左 ： ユニット型トイレ ＬＡｔｏｓ（ラトス） 水洗式 ｜ 旭ハウスオンラインショップ
「倉庫・工場・事務所」に関する商品一覧 | 旭ハウス オンラインショップ
① 水洗式トイレ （水道あり、排水設備あり）
② 簡易水洗式トイレ （近くに水道あり、排水設備なし）
農園や農場に適した仮設トイレとは
農園や農場では、季節の作業員や来訪者のために設置することがあるため、設置場所の水道環境に応じて選ぶ必要があります。
また、快適性・利便性・衛生面を重視したトイレとして、ユニット型トイレを設置することがあります。選定時には来訪者のためにできるだけ配慮したトイレを検討すると良いでしょう。
① 屋外用ユニットトイレ （水道あり、排水設備あり）
ユニット型トイレ ＬＡｔｏｓ（ラトス） 水洗式 ｜ 旭ハウスオンラインショップ
② 水洗式トイレ （水道あり、排水設備あり）
③ 簡易水洗式トイレ （近くに水道あり、排水設備なし）
④ 非水洗式トイレ （近くに水道なし、排水設備なし）
イベント向け仮設トイレの選び方
イベントでは、短期間かつ多数の来場者の利用が想定されることから、設置・撤去が簡単かつ臭気遮断による衛生的なことが重要となるため、簡易水洗式トイレが適しています。
近年は来場者の必要性の重視から仮設トイレの洋式化が進んでいるため、和式よりも洋式の選択が増えてきています。
① 簡易水洗式トイレ （推奨商品）
仮設トイレ 洋式 汲取 簡易水洗 「ＡＵトイレ」 ＡＵGーＦＤＪ＋ＢＣ３７Ｎ 便槽付｜ 旭ハウスオンラインショップ
非常時や災害時に備える簡易トイレ
非常時や災害時では、できるだけ衛生面の配慮を考えると簡易水洗式トイレが望ましいですが、断水や停電により使用できない場合を考えると、いつどこでも使用可能な簡易トイレが適しています。
避難所や仮設住宅では、トイレ不足が深刻な問題となることから、簡易トイレは保管性・設置性・衛生面が重要となります。折り畳んで収納ができるため、必要時には素早く簡単に組み立てができます。自治体や企業では、災害用の備蓄品として導入する動きも広がっています。
① 簡易水洗式トイレ （近くに水道あり、排水設備なし）
② マンホールトイレ （下水道管に直結させて使用可能）
③ 組立式簡易トイレ （折り畳み式で備蓄用）
④ 携帯用トイレ （家庭用洋式便器で使用可能）
「防災商品」に関する商品一覧 | 旭ハウス オンラインショップ
【まとめ】
仮設トイレの選び方は 「用途 × 環境」 で決まる
利用目的や設置環境など、様々な状況から総合的に判断をして購入することが重要です。
旭ハウス工業では、用途別に最適な仮設トイレを豊富に取り揃えております。初めての導入でも安心してお選びいただけるように、専門スタッフによるサポートも充実しています。
仮設トイレの導入を検討している方は、ぜひ一度こちらよりお問合せください。
